万年筆は一般的には文字を書くための筆記具ですが、中にはちょっと特殊な用途に特化したニブで変わった使い方をする万年筆があります。
私も購入する予定にはなかったのですがつい衝動買いをした、セーラー万年筆・プロフェッショナルギア・ミュージックニブをご紹介したいと思います。
一般的な文字を書く事にはあまり向かないのですが、万年筆を楽しむことを目的ならば一度試してみてもいいと思います。
ミュージックニブは名前の通り、楽譜の音符を書くための万年筆です。
今回購入しましたので、もしミュージックニブに興味があって購入を考えている方に、ご参考になればと思い、簡単ですが使用した感想などをご紹介したいと思います。
- 元々は楽譜を書くためのニブで、一般的な文字の執筆には向かないニブ
- 独特のニブで使用する時には、使い方に注意が必要
- インクの濃淡が出やすい・インクの消費が多い
- 特殊ニブのため、一般的なニブよりも少し価格が高い
セーラーのミュージックニブとは…
一般的な万年筆のペン先は、人により用途や好みなどによって、細い文字~太い文字まで書けるように色々な種類の太さの万年筆がメーカーから発売されています。
例えば、極細・細字・中字・太字、一般的な種類の万年筆は基本的にはこの種類が多いです。
製品によって、中細や極太などの太さがラインナップされている万年筆あったり、逆にラインナップが少ない製品もありますので、購入をする時は少し注意が必要です。
ミュージックニブはペンポイントがフラットで広く、縦と横で線幅が極端に違います。
本来は楽譜を書くための専用ニブですが…
ミュージックニブはセーラー万年筆だけではなく、PILOTなどでもありますがメーカーによって少し違いがあります。
一般の万年筆のニブはスリットがニブの中央から先端に伸びていますが、PILOTのミュージックニブはスリットが二本あります。
スリットの役目としては、コンバーターやカートリッジからのインクをペン先に流すために必要な構になります。
万年筆は毛細管現象を利用して、繊細なスリットを通ってインクがニブ先端のペンポイントに流れてきて、万年筆で文字が書けます。
ちょっと余談ですがセーラーミュージックニブは、一般的な万年筆と同様に中央に1本のスリットがありますが、PILOTのミュージックニブは2本のスリットがあります。
ミュージックニブを使用して感じたことは、ペンポイントと使用する用紙を平行に扱わないとインク切れになるので、万年筆の扱いが少し難しいニブになります。
セーラー・プロフェッショナルギア・ミュージックニブ
私が今回購入した万年筆は、セーラーのプロフェッショナルギア(プロギア)です。
一般的なカラーのプロギアではなく、数量限定の九州セーラー営業所の限定の色になり、現在は販売はされていませんが、一般的なプロフェッショナルギアでもミュージックニブがあるのでそちらがおススメです。
少しミュージックニブに興味があってもあまり使用されないようなら、セーラーの他の万年筆でもミュージックニブがあるので、他の万年筆の方がいいかもわかりませんね
ボディカラー以外は一般的なプロギアと同じなので、写真を交えてミュージックニブについて色々とご説明したいと思います。
- プロフェッショナルギアのニブは、ロジウムコーティングのバイカラーニブ
- プロフィット21は、24Kコーティング
- プロフェッショナルギアとプロフィット21は、大型の同じニブを使用しています。
ミュージックニブのニブの形状について
ミュージックニブのペンポイントは普通のニブは丸いのですが、ミュージックニブは丸くはなく平らなニブで、使用する時は紙に対して平行にペンポイントを当てて使用します。
紙に対してペンポイントを平行しないと、ニブのスリットが紙に当たらずにカスレの原因になります。
私も初めは使い方がわからずに、すぐにインクが擦れるので万年筆の不具合と思っていましたが、少し使用してコツがわかってくるとスムーズに扱うことができました。
また他のニブと違い、インクの消費が多いので注意が必要ですね!
ご参考にニブの正面、横、裏からの写真をご紹介します
一般的な字幅のニブに比べるとミュージックニブは、ペンポイントが広いことが特徴のニブになります。
ミュージックニブで書いた時の線の太さについて
ミュージックニブは小さな文字の執筆には向いてませんが、例えばマーカーやサインペンのような使い方に向いているように思います。
ペンポイントの幅も約1㎜ほどの幅があり、かなり幅の広いニブになります。
正面からと側面から見たペンポイントの幅はかなり違うので、縦に万年筆をまっすぐ持ち、縦に線を引いた場合と横に引いた場合では線幅が違うので書いた文字はかなり個性的な文字になります。
使ってみると面白いですが、使い方が限定されるように思います。
ミュージックニブの使用用途について
縦線と横線では線幅が極端に違ってきますので、ちょっと個性的な文字になり大きな文字で目立たせたい場合にはいいかもわかりません。
また、縦線・横線で変化するのでイラストなどに使用しても味のある線がかけて楽しいかもわかりませんね!
つけペンのGペン、カリグラフィーペンなどに似たような、使い方ができると思います。
今回紹介したセーラー万年筆のミュージックニブはプロフェッショナルギアなので、ニブの材質が21Kの金ペンなのでニブが柔らかいので、あまり筆圧をかけないようにして使用してくださいね
まとめ
簡単ではありますが、セーラーミュージックニブをご紹介しました。
縦と横で線幅がかなり違うので、ちょっと癖の強いニブになりますが使用すると楽しいニブですが、慣れるまで少し時間が掛かると思います。
私は普段では万年筆で気になった事をメモや色々な資料の整理、または書写などをして楽しんでいるのですが、ミュージックニブはごく稀にしか使用していませんね!
ピンポイントで、ラインを引いたり強調したい所を書いたりしています。
もし興味があれば、一度使用してみてもいいのではないでしょうか?
セーラーではプロギヤやプロフィット21だけでなく、低価格な万年筆でもミュージックニブがあるのでおススメですよ!